椅子から立ち上がると膝が痛い
膝から立ち上がるときは痛いけど歩き出すと痛くはないといわれる方もいらっしゃいます。
このような方に、膝に注射したり、ストレッチやマッサージをしても効果がないことも多いです。
膝のケアを行ってもなかなか症状が改善されないのは一体なぜなのでしょうか?
膝の痛みと関係する筋肉
膝につく筋肉は股関節から膝についていたり、膝から足関節についています。
立ち上がりの時には膝だけが伸びるわけではありません。
股間節や足首も伸びなければなりません。
これらの関節が伸びなければ膝がかわりに動かなければならなくなるので痛みが出やすいのです。
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実際の症例を見てみましょう。
症例
60代女性
イスから立ち上がるときに膝が痛くなります。
この患者さんは、平地で歩くのには問題はありませんが椅子から立ち上がるときにだけ膝が痛くなるとのことでした。
立ち上がるときは、歩いてる時とは違う体重のかかり方をするため、痛みが出やすくなります。
検査をすると、膝の伸びが痛くない方に比べると伸びにくくなっていました。
どのような治療が必要なのか
まず初めに、膝を伸びやすくなるように治療しました。
しかし、これだけでは痛みは変わりませんでした。
膝の問題を見るときは、膝だけではなく、膝と関連する筋肉の緊張、膝に影響している神経の働き、股関節、足関節、背骨の動きを見ることと、
どのような体重のかかりかたをしているのかを見ていくようにしています。
股関節の伸びや足関節の伸びが悪いと、膝がその動きを代わりに引き受けるので膝に負担がかかります。
これらを踏まえて検査し、見つけた異常を治療する事で、
膝の痛みはましになり、スムーズに立ち上がることができるようになりました。
膝のみを治療すると、その場で効果は得られにくく持続性も少ないですが、全体的に治療する事ができれば効果が持続していくと思います。
しばらくするとまた可動域が悪くなり痛みを引き起こしていく可能性があります。
ですので、膝の痛みが起こらないように全体的に要因を見つけて、そこを改善することで効果を出して行きます。
変形性膝関節症のような進行していく疾患の場合、変形を治すことは難しいのですが、痛みや動かしにくさなどの症状を取り、それ以上の変形をしないように進行を予防するように治療して行きます。
体は使うと消耗していきます。このように膝の痛みを治療するためには膝だけではなく全身の動きを見ていく必要があります。そのためには、なるべく継続してケアをして行くことで健康的な毎日を送れるようにして行くことが大切です。
膝自体に大きな問題(半月板損傷、靭帯損傷、変形性膝関節症など)がない場合は、筋肉、関節の治療で比較的早く回復します。 膝の痛みでお困りの方は、ぜひ一度、中川カイロプラクティックオフィスにお越しください。
編集者
柔道整復師・鍼灸師・カイロプラクター
稲益健人