頭痛を訴えられる患者さんの治療例をご紹介します。
デスクワークで仕事が忙しくなると頭が痛くなる。仕事中は集中しているので気にならないが、仕事が終わり一息つくと右の側頭部から後頭部にかけてのズキズキとした痛みがあるとのことでした。痛み止め薬を毎日飲まないと耐えられない。胃の痛みも最近ひどくなったとのことでした。
痛み止めを毎日飲まないといけないほどの頭痛は、痛み止めを飲む頻度が多くなると、薬の副作用で胃を痛めてしまいます。
調子が悪いと一日中痛くなり、痛くない日がないとのことでした。
この患者さんは頭痛とともに首や肩のコリも一緒に気になるとのことでした。
このように言われる場合、頭の痛みだけではなく、肩や首から頭につながる筋肉が頭痛と関連すると考えられます。
まずは首の動きを検査しました。検査したところ、日ごろはパソコンで正面を見ているので左右に首を回すことができませんでした。これでは首の筋肉が緩むべき時に緩めないと判断できます。
デスクワークをしていてだんだんと頭が痛くなるとのことでしたので、姿勢が座ったままの格好で固まっていることが多いのです。
そのため股間節の動きを検査しました。
股関節の動きも正常の半分以下でした。股関節が硬いと体全体が前に傾いてしまうため首や顔も前に突っ込んでしまい首にストレスがかかり続けてしまいます。
下半身が緩むと体全体の緊張が取れるため、この状態で肩や首を治療すると頭痛の治りがずいぶんよくなります。
次に肩の動きを検査して治療しました。肩の動きで左右に違いがあると首のずれにも影響してしまいます。
肩の動きを検査しところ正常の半分しか動きませんでした。
治療後、肩の動きがましになると首のずれもましになり、首の動きもましになりました。
ここから首の骨のずれを見ていきます。
頭痛の患者さんは首の骨の中でも頭痛と関係する骨がピンポイントでずれていることが多いです。首の骨すべてがずれているわけではありません。むやみやたらに首の骨すべてを動かしても良くならないどころか下手をすると悪化させてしまうこともあるのです。
しっかりとずれている場所を確認して、動きを見なければなりません。この方も首の骨のずれがピンポイントであり、硬さもありました。治療後、頭の緊張も取れてきました。
最後に頭の付け根の細かい筋肉を緩めると頭痛も感じなくなったとのことでした。
一時的に起こった骨のずれや筋肉の硬さが原因で起こる頭痛であればあっという間によくなることが多いです。長年の頭痛もちの方はそれ以外の問題も持ち合わせているのでなかなか一度の治療で二度と起こらなくなるようなことはなく根気が必要なこともあります。
いつもより頑張りすぎたり、環境が変わってストレスがかかると頭痛が起こってくることもあります。
しかし、毎日薬を飲み続けなければならなかった頭痛が治療後、症状が出ても以前より痛みが半分以上軽くなり、薬を飲むか迷っているうちに頭痛を忘れている。というくらいになったり、いままでは一日のうちに頭痛を感じないことなどなかった人が、いまでは頭痛を感じない時間の方が長くなるなど、起こったとしてもずいぶん軽くなり自分でコントロールできるようになっています。
痛みが軽くなると痛み止めを飲む回数も減り、胃の痛みもだんだんとましになっていきました。
同じようなお悩みの方はぜひ中川カイロプラクティックオフィスにお越しください。
編集者
柔道整復師・鍼灸師・カイロプラクター
稲益健人